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ハピエレ(カカリアスタジオ)のインフラグループとクラウド化

Published at December 3, 2019 12:11 p.m.
Edited at December 11, 2019 2:29 p.m.

はじめましてこんにちわ。Happy Elementsカカリアスタジオでインフラグループのグループリーダーをしている鷲見といいます。

本記事はHappy Elementsカカリアスタジオ Advent Calendar 2019の12月19日の記事です。

本記事では2019年にカカリアスタジオに新設されたインフラグループについて、その設立の経緯や取り組んでいることについて紹介させていただきたいと思います。

※ カカリアスタジオは京都にあるHappy Elementsのスタジオで、あんさんぶるスターズ、メルクストーリア、ラストピリオドなどを開発、運営しています。

インフラグループ設立の経緯

今までのインフラ環境とその運用

カカリアスタジオでは、あんさんぶるスターズ、メルクストーリア、ラストピリオドなどタイトルごとにグループがわかれており、それぞれのアプリグループにて、オンプレミスのデータセンター上で稼働しているAPIサーバーのインフラ環境を運用しています。

ちなみにアーキテクチャについては各タイトルほぼ共通で、基本的に以下のようになっています。

インフラ運用の課題

上記のインフラ運用体制および環境における課題は主に3つで、

  1. インフラ運用に関する知見がタイトルごとに蓄積されている
  2. リリース直後のピーク時の台数で運用しており、リソースに無駄が生じている
  3. ユーザーへの安定した稼働と新機能提供を優先した結果として、技術的負債が蓄積している

となっています。

各タイトルごとの裁量で 「熱狂的に愛されるコンテンツをつくる」 といったスタジオの指針を実現するべく行動してきた結果ではあるのですが、このままの状況では全社としての運用効率が悪化し、ユーザーの皆様へのコンテンツ提供に悪影響がでかねないため、これら3つの課題を解決するために2019年にインフラグループを新設し、課題解決に乗り出しました。

インフラグループの設立

上記3つの課題の解決のため、以下のような取り組みを行いました。

  1. タイトル横断でインフラ運用するインフラグループの設立
  2. パブリッククラウドの活用による柔軟なリソース運用
  3. クラウド化によるスケーラビリティの確保とコンテナ化へのチャレンジ

新設されたインフラグループについては各タイトルを横断してインフラ運用を担当する部署として、「クリエイターがゲーム開発に全力で集中できるように、インフラ技術で全力でサポートする」 というミッションを掲げました。

また、2019年は 「既存タイトルのクラウド化、新規タイトルのクラウドでのローンチ」 という目標を掲げ、クラウド化の土台づくりを行ってきました。

クラウド化について

2019年はクラウド化の土台づくりということで、

  • パブリッククラウドの選定
  • 新規タイトルでのアーキテクチャの設計とコンテナ化の採用
  • 既存タイトルの移行準備
  • 監視サービスの選定などクラウド運用の準備

といった作業を行ってきました。

クラウド環境でのリリースは2020年以降となる予定で、今後の運用体制および新規アーキテクチャについては以下のようになっていく予定です。

新アーキテクチャ(予定)

新規アーキテクチャにおけるコンテナ化の詳細はこちらでご覧いただけます。
https://speakerdeck.com/hiroshisumi/sumatohuongemudefalsekontenahuo-yong-container-night-guan-xi-kontenashi-li-deng-tan

今後の課題

まだリリースできていない状況ですので、当然当面の課題は無事リリースすること、リリース時にインフラ起因の障害を発生させないこととなります。

そして、その先を見据えての今後の課題としては

  • 今回移行しない既存タイトルについて
    • クラウド移行しないという選択肢も含めてクリエイターの使いやすい環境を提供する
  • マネージドサービスの活用
    • より運用コストをさげるべく、さらなるマネージドサービスの活用
    • No Opsを目指す
  • コストの見直し
    • Reserved Instance,Spot Instance,Savings Plansを活用してコスト削減

といった点となります。

まだまだ課題は山積みですが、取り急ぎ当面はリリースを目指し、日々頑張っていきたいとおもいます。

また、クラウド移行・クラウド化・コンテナ活用のその後・結果などについては、今後もイベントなどでの情報発信を積極的に行っていきたいと思います。

最後に…

現在インフラグループはクラウド化の真っ最中ですが、インフラエンジニアの手が足りません。
インフラエンジニア絶賛募集中ですので、ゲームのインフラを支えるAWSやコンテナ技術について興味のある方はぜひご応募いただければおともいます。(詳しくは カカリアスタジオ採用サイトを参照ください)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

カカリアスタジオのAdvent Calendar 2019は12/25まで続きますので、引き続きご覧いただけますと幸いです。